お安く Vtuber 化した話

 知ってる人は知っていると思うが、私は Vtuber として活動していたりする(現在は SARS-CoV-2 の影響で配信自体を休止している)。主に人工言語等の創作活動の紹介や創作配信をしている。配信数自体が非常に少ないため、 Vtuber 界隈に売り込むことはしていない。

 めちゃくちゃ日記風に書いてある。多分参考にしにくいと思う。

(以降 Vtuber 等の Vliver を V と表記する)


 私が V に抱いていた思いとして「すごいお金かかってそうだな」というものがあった。トラッキング機器やモデルなどにとてもお金がかかりそう、というかかかる。規模にもよるが、 3D での全身トラッキングだと100万円とかになるそうだ。ここまで行くと大抵は企業になるのでアレだが、個人勢でも安くて数万円台だと思っていた。

  V になりたかったのだが、さすがにここまでお金は出せないと半分諦めていた。

 時は進んで今年。 V になるという夢をあきらめきれず、本格的に調べてみることにした。そうしている内に、「結構安くなれるな」と感じた。

 今回は、私が V になるにあたってかかった費用と方法を記すことにする。細かい使用方法は省くことにする(たぶんいつか書く)。


 まず結論としてかかった金額は 2063円 である。「あれ?無料じゃないの?」とお思いのことであろう。別に無料でもなることはできる。なぜ無料じゃなかったのか、それは追々説明する。


 私は当初「無料で」 V になる予定であった。だから、一般に 2D の V よりも 3D の V の方が安上がりになるため、まず 3D モデルを作ることにした。

 依頼すると100%お金がかかる(それはそう)。よって自作という道しか無かった。 3D モデルの自作となると高い技術やソフトが必要になる気がするが、さすがは便利な世の中、初心者でも無料で 3D モデルを作ることが可能である。

 私が使ったのは https://vroid.com/en/studio/ でダウンロードできる VRoidStudio である。これは直感的な操作で簡単に 3D モデルを作ることができるフリーソフトである。

VRoidStudio の編集画面

 詳しいソフトの使い方などは先人らが解説してくれていることであろう(多分調べなくても何となくわかるくらいには直感的である)。

 髪の毛の描画が特にやりやすかった。気になった点としては、服のテクスチャが不安定なところだろうか。ちょくちょくおかしくなるし、それが直ることもない。一般的な範囲内であれば気にならないので大丈夫であるとは思う。


 3D モデルができたので、次はトラッキングソフトを用意することになる。 web カメラを持っていればここでもお金をかけずにできる。

 いろいろ選択肢があったのだが、最終的には https://3tene.com/ の 3tene FREE を選択した。基本的な機能は網羅されていて、これだけで十分であるからだ。

3tene の画面

 一切お金を使わないのであればフェイスとリップトラッキングだけなのだが、全然それでも十分。リップシンクも使える。

 背景を GB やBB 等の単色化ができるため、サムネイル用の画像の用意も比較的簡単である。もっとも、 3D ソフトが扱えればそこでやればいい話なのだけど( Blender で読み込めることは確認した)。

GB 。目に悪い。

 ここまで無料で 3D の V としての準備は完了した。生配信の環境自体はすでに持っていたため、もう V として活動できることになった。


 ここで私はクリエイターとしての欲()が出てきた。「 2D のモデルはどうなのだろうか」と。

 先述の通り、 2D は 3D よりもコストがかかる。それは、 2D モデルの作成環境にある。


 2D モデルは LIVE2D というソフトでよく作られる。私もその流れにのり、 LIVE2D を入手した( https://www.live2d.com/ )。

 金銭的なコストもそうだが、 2D は作画コストも大きくかかる。もちろん依頼すれば、金銭的コストと引き換えに自身への作画コストを抑えることはできる。ただ、私は全て自作するつもりであったため、そのコストは一身に受けることになった。

 LIVE2D でのモデル作成はパーツを分ける必要があり、一枚絵ではできない。私は MediBang Paint Pro を使い絵を描いた。もちろんこれもフリーソフトだ。本来ならパーツ分けまで終わった後に PSD ファイルで出力するのだが、ここで問題が発生した。 MediBang Paint Pro で出力した PSD ファイルが LIVE2D で読み込めなかった。いろいろ調べても、そもそも MediBang Paint Pro を使っている LIVE2D ユーザーが多くなく、解決方法自体はヒットすることがとても少なかった。

MediBang Paint Pro の編集画面。レイヤ多い。

 私はここで、「画像編集ソフトに MediBang Paint Pro で出力したPSDファイルを読み込ませればよいのでは」と思った。そこで頭に浮かんだのは GIMP2 であった。このソフトもフリーで、かつ有料ソフトのような機能を持つ有名ソフトである( https://www.gimp.org/downloads/ )。

GIMP2 の編集画面。すっきりしてる。

 私の見込み通り、 MediBang Paint Pro 側で出力した PSD ファイルを読み込むことができた。ここで注意すべきは、「 MediBang Paint Pro のレイヤを日本語名にすると文字化けする」ということだ。私もしっかり文字化けした。文字化けしたときは、 GIMP2 で PSD 出力する前にちゃんと文字化けを直しておくべきである。あとあと困る。

 問題なく PSD ファイルを出力できたら、次はそれを Live2D Cubism Editer に読み込ませる。ちゃんと文字化けを直しておけばここで読み込んでも正しい文字列で読み込まれる。私は文字化けしていた。怠惰。

 ここまでの作業も大変であったが、ここからも大変である。

 次にやるのは Live2D Cubism Editer でのモデル作成である。ここで主にやるのは、可動域の調整である。正直これは経験やら慣れやらが必要と感じた。めっちゃむずい。メッシュでやるのだが、動作の程度を指定するのがうまくいかず……といった調子であった。ここでしっかり調整しておかないと後で面倒なことになる。と思う。

Live2D Cubism Editer の編集画面。も、文字化けしなかったしっ!

 2D モデルのトラッキングは 3D とは勝手が違う。 2D 、特に Live2D のモデルは特定のトラッキングソフトが必要になってくる。察しが良い方はここで気が付くと思うのだけど、そう、ここで例の2060円が出てくるのだ。 これは FaceRig というソフトにかかる金額である。 FaceRig は 3D のトラッキングができるソフトで、元から多種多様なモデルが入っておりとても優良なソフトである。その FaceRig には FaceRig Live2D Module というものがあり、これを使うと Live2D でのモデルをフェイストラッキングで使うことができる。

FaceRig の画面。遠い。

 FaceRig はもともと知ってたのだが、初めて使ってみて「鬼ぬるぬるやん」と思った。めっちゃびっくりした。流体かなってくらい。拙作が目の前でぬるぬる動いているのを見て少し感動を覚えた。

直撮り。

 3D と 2D のモデルを作成/使用してみて思ったのだが、結論として 3D モデルの方が使いやすかった。 2D モデルは正直完全自作には向いていない。また、 FaceRig を使う場合、それなりの PC スペックが必要になる。私のラップトップでは、生配信中にトラッキングが切れるなど不安定であった。

 以上、私の V への道を記した。読みにくい文章で申し訳ない。最後まで読んでいただいたお礼として私のチャンネルリンクを貼っておく(何たる傲り)。

https://www.youtube.com/channel/UCUGAYaKfiZ_-j7MQHzN4ljA