cm分類について

 人工言語学の中に「人工言語分類学」というものがあります(諸説あり)。これはその名の通り人工言語の分類について考えるものです。

 既存の分類でいうと、「モユネ分類」「Se分類」「Gnoli の三角形」というものがあります。これに関しては人工言語学wikiを参照することをお勧めします。

 さて、今回まとめるcm分類ですが、これは先述のものでいうとGnoilの三角形に近いです。

 cm分類とは、どのくらい暗号的か(c)、どのくらい機械的(m)かを数値化して分類するものです。

  • 暗号的:創作時に既存の言語を参考にしていること
  • 機械的:創作時に作者の意思が含まれていないこと

 また暗号性/機械性は以下の項目でそれぞれ数値化します。数値化する際は、「作者の思う程度」で数値化します。

  • 文法分野
    • 文字の分類:文字の筆記法
    • 文字のコンセプト:文字の由来や目的
    • 発音:発音(単音)
    • 品詞:単語の分類法
    • 語順:文章において、単語の並べる順番
    • 構文:複数単語からなる一つの意味形式
  • 単語分野
    • 構造:単語の構成法/形態素
    • 音韻システム:単語の転位/欠落等の音韻システム
    • アクセント等:単語のアクセント/声調等のシステム

これらを0-100の範囲で数値化します。対象とする人工言語にその要素がないときは、その要素をないものとして扱います。分類の際には、暗号性/機械性それぞれの全項目の平均を用います。

 cm分類の分類の種類と分類基準は以下のようです。

  • 暗号的機械性人工言語(cm)
    • 暗号性51以上、機械性51以上
  • 暗号的直観性人工言語(ci)
    • 暗号性51以上、機械性50以下
  • 非暗号的機械性人工言語(um)
    • 暗号性50以下、機械性51以上
  • 非暗号的直観性人工言語(ui)
    • 暗号性50以下、機械性50以下

(c:cipherity, m:mechanical, u:uncipherity, i:intuition)

 分類の例として、ウリ語とピュテ語のものを挙げます。

ウリ語

  • 文法分野
    • 文字の分類:c=80 m=0
    • 文字のコンセプト:c=20 m=0
    • 発音:c=80 m=40
    • 品詞:c=70 m=50
    • 語順:c=0 m=30
    • 構文:c=0 m=10
  • 単語分野
    • 構造:c=0 m=100
    • 音韻システム:c=0 m=20
    • アクセント等:c=なし m=なし

暗号性平均:31 機械性平均:31 分類:ui

ピュテ語

  • 文法分野
    • 文字の分類:c=40 m=70
    • 文字のコンセプト:c=60 m=80
    • 発音:c=10 m=10
    • 品詞:c=20 m=10
    • 語順:c=0 m=80
    • 構文:c=なし m=なし
  • 単語分野
    • 構造:c=50 m=100
    • 音韻システム:c=20 m=100
    • アクセント等:c=なし m=なし

暗号性平均:28 機械性平均:64 分類:um

 暗号性を縦軸、機械性を横軸にとったグラフをcmグラフと呼びます。このグラフでは、視覚的に分類を見ることができます。

 この分類は創作者がどのような手法や考えで人工言語を創作しているのか、という点で分類するものになっています。